内部告発者を訪ねたジャーナリストの話である。ホテルの部屋に入ると、携帯電話を冷蔵庫に入れるよう指示された。電話が遠隔操作されて、盗聴器として使われるおそれがあるからだという。冷蔵庫なら会話は拾われにくい(グリーンウォルド著『暴露』)。
据采访内部检举人的记者说,一进入旅店的房间,检举人就指示他要把手机放进冰箱里。因为这个手机已被远程操纵,有可能会被用作窃听器。放在冰箱里的话,谈话也不容易被听见。(摘自格兰·格林沃德著《无处藏身》)
その告発者は、米国の中央情報局(CIA)などで技術者として働いていたエドワード・スノーデン氏である。彼は2013年、米政府が多くの人々を監視している実態を暴露した。電子メールなどを収集する極秘プログラムの存在や、1日数百万件の通話の記録を集めていた事実である。
这个检举人正是在美国中央情报局(CIA)等机构里身任工程师的爱德华·斯诺登。他在2013年揭发了美国政府正在监视人们的实际情况。包括收集电子邮件等信息的绝密项目的存在,还收集了一天几百万条通话记录的事实。
その種の監視技術は、日本政府も手にしていたのか。スノーデン氏の情報をもとに、米メディア「インターセプト」がNHKと協力して報じたところでは、米国が日本に対して電子メールの監視システムを提供していたという。
日本政府也得到了这种监视技术吗?根据斯诺登的信息,美国媒体“Intercept”与NHK联合报道,美国给日本提供了电子邮件的监视系统。
日本政府はコメントを控えるとしているが、「すぐに調査・確認する」と言わなければおかしい。国民の通信を盗み見ているのでは、との疑惑が突きつけられているのだ。
奇怪的是,日本政府眼下没有答复,也没有下达“立刻进行调查、确认”的命令。这使得一个问题摆在了人们眼前:政府是否窃听了国民的通讯?
戦前・戦中の特別高等警察は狙いをつけた個人の手紙をひそかに開封し、思想動向を調べていた。手口は単純で、まずは郵便配達員を買収する。それが難しければ深夜に重いポストを倒し、差し入れ口から取り出すこともあったと、荻野富士夫著『特高警察』にある。
荻野富士夫的著作《特高警察》里写道:二战前、战争期间的特别高等警察会偷偷拆开作为目标的私人信件,调查其思想动向。手法单纯,先收买邮递员,如果困难的话就在深夜弄翻沉重的邮箱,从投信口取出信件。
それに比べて現代は、通信の秘密を破る手立てがいかに高度になり、見えにくくなっていることか。冷蔵庫では限度がある。
相较之下,现在破除通讯秘密的手法真是不知高明、难辨了多少。藏在冰箱里不是长久之计。